食欲の秋、だらだら食べの危険性
秋の味覚、つい食べすぎていませんか?
朝晩が涼しくなり、秋の訪れを感じる今日この頃。
秋といえば、食欲の秋。旬の果物、焼き芋、栗ごはん、スイーツなど、つい手が伸びてしまう美味しいものがたくさんありますよね。
「ちょっとだけ」「もう一口だけ」と、気づけば一日中なにかを口にしていた…なんて経験、ありませんか?
このような“だらだら食べ”は、実は虫歯のリスクを大きく高める習慣です。
今回は「だらだら食べと虫歯の関係」について
わかりやすくご紹介していきます。
日常のちょっとした意識で虫歯を防ぐヒントになる内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
虫歯はどうやってできる?
まずは、虫歯の仕組みを簡単に確認しておきましょう。
私たちの口の中には、ミュータンス菌などの虫歯菌が常に存在しています。
これらの菌は、食べ物に含まれる糖分(特に砂糖)をエサにして、「酸」を作り出します。
この酸が歯の表面を溶かし、虫歯ができてしまうのです。
しかし、私たちの体には“唾液”という強い味方がいます。
唾液には、酸を中和して口腔内のpHを戻す働きや、初期の虫歯を修復する“再石灰化”の力があります◎
つまり、食べた後にしっかり時間を空けて唾液の働きを発揮させてあげれば、虫歯になりにくくなるのです。
だらだら食べがなぜ危険なのか?
では、なぜ「だらだら食べ」が虫歯にとってよくないのでしょうか?
理由はとてもシンプルです。
・口の中が“酸性の状態”になっている時間が長くなる
食べ物を口にすると、口腔内のpHは酸性に傾きます。
これは一時的なもので、唾液が中和し、しばらくするとpHは元に戻ります。
ただし、ここで次の飲食がすぐにあると、再び酸性に傾きます。これが繰り返されると…
● 唾液による中和が追いつかない
● 歯の表面が常に溶けやすい状態になる
● 再石灰化が行われず、虫歯が進行する
という悪循環に。
「ちょこちょこ何かを食べ続ける」が
結果として歯を守る時間を奪っているというわけです。
こんな食べ方、要注意!
以下のような習慣がある方は、要注意です:
- コーヒーやお茶と一緒にお菓子をちょこちょこつまむ
- 食後のデザートが毎食ある
- 夜遅くに間食して、そのまま寝てしまう
- 子どもに一日中おやつを与えてしまう
- 甘い飲み物(水分補給代わり)を頻繁に飲む
どれもよくあることですが、習慣になると虫歯のリスクをぐっと上げてしまいます。
改善のポイント:食べ方を少し見直すだけでOK
「え、じゃあお菓子もジュースも一切ダメなの?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大切なのは「何を食べるか」よりも
「どう食べるか」なんです。
以下のポイントを意識するだけで、だらだら食べによる虫歯リスクを大きく減らすことができます。
✔ 食べる時間を決める
間食は「1日1〜2回」と回数を決め、時間を空けて食べることが大切です。
✔ 食べたら口をリセット
間食後にすぐ歯磨きができない場合でも、水やお茶で口をすすぐだけでも効果があります。
✔ 甘いものは食後にまとめて摂る
どうせ糖分を摂るなら、食事の最後にまとめて摂った方が、酸性状態になる時間を減らせます。
✔ キシリトールを活用する
キシリトール入りガムは、唾液の分泌を促し、酸の中和を助けてくれます。
だらだら食べを防ぐためにも効果的です。
✔ 虫歯になりにくい代替おやつを選ぶ
チーズやナッツ、無糖ヨーグルトなどは歯に優しい間食です。
甘い飲み物を控えたい方は、麦茶や緑茶などをおすすめします。
子どもの“ながら食べ”にも注意が必要です。
小さなお子さんがいるご家庭では、「テレビを見ながら」「遊びながら」だらだらとおやつを食べることが習慣になっていないか、一度見直してみてください。
子どもの歯は大人よりも柔らかく、虫歯の進行も早いため、食べる時間をしっかり区切ることが特に重要です。
我慢や制限をするよりも、「付き合い方」を少し変えることが、虫歯予防には効果的です。
秋の味覚を楽しみながら、歯にも優しい生活を意識してみましょう。
気になる点ありましたらいつでもお尋ねくださいっ。