お正月太りならぬ「むし歯太り」に注意!
年末年始はイベントや集まりが増え、
食事の回数や内容が普段と変わりやすい時期です。
つい夜更かしをしたり、歯みがきを簡単に済ませてしまうこともあるのではないでしょうか。
歯科医院では年明けに「歯がしみる」「歯ぐきが腫れた」「詰め物が取れた」といったご相談が増える傾向があります。
こうした年末年始特有の生活習慣によって、
お口の中のトラブルが進みやすくなっている状態を、
本ブログでは「むし歯太り」と呼んでいます。
※正式な医学用語ではありませんが、状態を分かりやすくお伝えするための表現です。

まず知っておいていただきたいのは、
むし歯はある日突然できるものではない、
ということです!
むし歯は、
・むし歯菌
・糖分
・歯の質
・時間
この4つの条件が重なることで、少しずつ進行していきます。
年末年始は、この4条件が同時にそろいやすい時期でもあります。
つまり、知らないうちに「むし歯が育ちやすい環境」が整ってしまうのです。
【年末年始にむし歯太りしやすい理由① ダラダラ食べ・飲み】
お正月は、おせち料理やお菓子、甘い飲み物など、
食卓に食べ物が並び続けることが多くなりますよね?
この「ダラダラ食べ」が、実はむし歯にとって非常に好ましくない習慣です。
飲食をするたびに、お口の中は酸性に傾き、歯の表面が溶けやすい状態になります。
通常であれば、時間が経つことで唾液の働きにより中和されますが、間隔を空けずに食べ続けると、歯が回復する時間がありません。
結果として、歯は長時間ダメージを受け続け、むし歯が進行しやすくなります。
【年末年始にむし歯太りしやすい理由② 歯みがきの質が下がる】
年末の忙しさや、年始の夜更かし、帰省・旅行などにより、歯みがきがおろそかになりがちです。
・回数は磨いているが、短時間で済ませている
・疲れていて、つい寝落ちしてしまう
・外出先で丁寧に磨けない
このような状況が数日続くだけでも、歯垢はたまりやすくなります。
歯垢は、むし歯菌や歯周病菌のかたまりです。
これをしっかり除去できないまま過ごすことが、「むし歯太り」を進める要因になります。
【年末年始にむし歯太りしやすい理由③ 唾液の量が減る】
唾液には、
・お口の中を洗い流す
・酸を中和する
・歯の再石灰化を助ける
といった重要な働きがあります。
しかし年末年始は、
・アルコール摂取
・暖房による乾燥
・水分摂取量の低下
などにより、唾液の分泌量が減りやすくなります。
唾液が少なくなると、むし歯菌にとっては非常に活動しやすい環境となり、むし歯の進行が加速します。
【年末年始にむし歯太りしやすい理由④ 小さな異変を放置しがち】
「少ししみる気がする」
「違和感はあるけど、痛くない」
このような初期症状は、忙しい時期ほど見過ごされがちです。
特に年末年始は、「休みが明けてからでいいか」と先延ばしにしてしまう方が多く、その間に症状が進行してしまうケースも少なくありません。
これらは、年末年始の生活習慣が影響していることも多く、「むし歯太り」が表面化した状態とも言えます。
むし歯太りを防ぐために年末年始に意識したいこと!
忙しい時期でも、以下のポイントを意識するだけでリスクを下げることができます。
- 食事と食事の間に時間を空ける
- 就寝前の歯みがきは必ず丁寧に行う
- フロスや歯間ブラシをできる範囲で使う
- 水分を意識して摂取する
- 違和感があれば早めに相談する
完璧を目指す必要はありません。
「できることを意識する」だけでも、お口の環境は大きく変わります。
年明けは「お口のリセット」におすすめの時期!
年が明け、生活が落ち着いたタイミングは、お口の中をリセットする良い機会です。
定期検診やクリーニングを行うことで、
・むし歯や歯周病の早期発見
・歯石や汚れの除去
・詰め物や被せ物のチェック
ができ、安心して新しい一年をスタートできます。
ぜひお口の中のリセット含め、検診クリーニングのご予約お待ちしております♪

